念願のニワトリ飼育を始めるにあたって、欠かせない小屋を作りました。
前編①にて、小屋が完成するまでの道のりをご紹介しました。製作日数や資材の購入費用なども記載していますので、興味のある方はそちらも読んでみて下さい。
さて、後編②ではDIYで完成したニワトリ小屋の全貌をご紹介しましょう。
求められる小屋の形や大きさ、構造は、各家庭の敷地の状況や環境、飼育数によって決まってくるかと思います。
こと我が家のニワトリ小屋については、ただの平地に小屋を建てればいいというわけではなく、難しい課題を抱えていました。
1. ウッドデッキを壊し、そのスペースを有効活用する
2. 10匹以上いるノラ猫からの防御
結果として、以上の条件を達成できたと考えています。しかし、如何せんヒナたちの正式入居がまだなので、2に関しては追ってお知らせしようと思います。
当ブログ記事:
【まとめ】DIYしたニワトリ小屋をご紹介① -ニワトリ小屋ができるまで
全体(正面)
まずは全体像からです。小屋の面積は2平米弱。高さは一番高い所で2m程度です。当初は3羽を予定していたので、このような広さにしました。しかし、デッキ下にもスペースが取れたので、2羽追加して合計5羽を飼育します。
ほぼ全面を金網張りにしているので、風通しがいいです。むしろ、嵐や台風の時が心配なので、前面に取り外し可能なポリカ板(余っていた)を吊り下げられるようにしました。にしても、防風対策は今後の課題です。
ただ、この小屋はウッドデッキに固定し一体化しているので、強度に関してはバッチリです。
場所は東に面した立地ですが、夏期は木が茂って日当たりがあまり良くありません。屋根材の波板の一部をポリカーボネート性にして、少しでも日光を稼いでいます。
資材は廃材を積極的に使いましたが、骨組み部分については新調したツーバイフォー材がほとんどです。なお、簾(すだれ)は害獣からの目隠し対策です。
ウッドデッキ下
以前、デッキ下は柵もなくノラ猫の通り道でした。高さも十分あって、雨もしのげる。さらには柔らかい砂地なので、彼らにとっては絶好のトイレでした。毎度クモの巣だらけのデッキ下に潜って糞の始末をするのが大変でした。
ちょっと悪いけれど、ノラ猫たちには別の場所を探してもらいます。
こちらが元々のデッキ下の状態です。ちょうど小屋の建設予定地の下にコンクリートブロックが角形に並んでいます。ここを小屋として塞いでしまい、ブロックを獣除けとして転用すれば、一挙両得になると踏みました。
この通り、金網で丸ごと囲って大成功。我ながら、でかしたアイデアでした。
これで猫の糞尿被害を撲滅できただけでなく、5平米くらい小屋を広くすることができました。ニワトリが動き回れば、クモの巣も張らなくなるでしょう。
当ブログ記事:
ヒヨコを迎える準備をしています -ニワトリ小屋をDIY④完結
裏側
小屋の裏側は裏庭との接続口になっていて、ノラ猫の進入路でした。ウッドデッキ下を塞ぐと同時に庭への進入自体も防ぎたい。それができれば、ニワトリを安心して庭へ放すことができます。
垣根との隙間には害獣ネットを張りめぐらし、ドアで通路を塞ぎました。地面にはデッキ下で使っていたノラ猫除けのトゲトゲを敷き詰めました。柵の上にも設置してよじ登りを防いでいます。
ちなみに、こちらが施工前の状態です。
えげつないまでのノラ猫対策。これも大切なニワトリを守るためです。うまくいけばいいのですが。
(ここで中間報告をしておくと、現時点でノラ猫の進入はゼロです。いつ破られるか戦々恐々する毎日です。)
加えて、ひと工夫。デッキ下へは出入り口を設けてあります。
土の入れ替えや掃除をする際に人間が出入りできるように、作りました。高さが80cm近くあるので、なんとかやれそうです。
当ブログ記事:
ヒヨコを迎える準備をしています -ウッドデッキの改造と修繕②
内部
続いて、内部をご覧頂きます。結果的に総面積は約2.5 * 3m =7.5平米となりました。5羽が暮らす小屋の広さとしては十分だと思います。
東側のドアを開けるとこんな感じです。地面は発酵床になっており、少し温かいです。匂いが抑えられるのと、後々、鶏糞として畑の肥料に使います。
ニワトリが成長したら、もう少し止まり木を増やすつもりです。あと、卵を産むようになるまでに産卵箱にカーテンを取り付ける予定です。
小屋とデッキ下スペースは、一応金網で仕切っています。左側にあるワイヤーネットが出入り口になっていて、上下にスライドさせて開閉します。
日中は開放しておいて、夜間は閉めて小屋の止まり木で眠らせるようにします。
できれば、四六時中、庭で放し飼いしたいものですけどね。実際はそうもいかないので、デッキ下のスペースも歩き回ってもらって、砂浴びでもしてストレス発散してくれたらいいなと考えて作りました。
当ブログ記事:
ニワトリ小屋の発酵床を作る&止まり木を設置
あと、こだわったのは産卵箱の設置場所。小屋に入らなくても卵が取り出しやすいように、小屋の外側に設置しました。
廃材のポリカーボネート板で作った屋根が開閉式になっていて、ここを開けると卵が取り出せる仕組みになっています。
さらに、産卵箱を部屋側に置くことで、室内から最短距離で卵を取りに行ける。かつ雨に濡れにくい動線を確保しました。なんと横着な、否、効率的な位置関係でありましょう。
当ブログ記事:
ヒヨコを迎える準備をしています -ニワトリ小屋をDIY④完結
肝心の使用感なのですが、正直まだ分かりません。現在、ヒナは育雛箱と小屋とを行き来している段階で、まだ仮入居といったところです。
しかし、発酵床で砂浴びをしたり、止まり木で休憩したり、少しずつ慣れている感触はあります。
ヒナが正式入居し、春夏秋冬をどう過ごすか。はたまた巨大化した台風にニワトリたちは耐えうるのか、などなど。改善点が色々出てくるはずなので、その都度記事にしていこうと思います。
当ブログ記事:
「岡崎おうはん」の幼ビナが止まり木で眠り砂浴びを始めるようになりました
庭先養鶏のススメ?
以上で、我が家の鶏小屋の紹介を終わります。
近頃、アニマルウェルフェアという言葉が知れわたり、日本の工業養鶏の惨状が声高に訴えられています。スーパーで売っている安い卵がどのように生産されているか、あなたは知っていますか?
そんな風に人に問うほど、私たちは意識が高いわけではありません。ニワトリがぴょこぴょこ放し飼いされている庭に憧れていた。そう言った方が、正直しっくりきます。今の家を選んだ理由の1つは“ニワトリが飼える”ことだったので、越してから2年弱、その目的が叶ってとてもうれしく思っています。
野菜の残渣などを与えることで生ゴミを減らし、産みたての卵を得、糞を肥やしに畑の作物を育てる。そして、もし気が許すなら、その肉の恩恵にも授かりたい。こうした良質なサイクルに対して、積極的に取り組める環境を有り難く思います。
一方で、心配事もあります。糞の匂いであるとか、鳴き声であるとか、日々の世話であるとか。相手は生き物ですからね。長期の旅行に行けなくなるかも知れませんし。
ちょっと高いけれど、平飼い卵だって簡単に買えます。お金と手間と時間をかけて、自分たちはひょっとして非効率な事をしているだけなのではないか、という不安が頭をよぎったりもします。
しかしそれでも、庭先養鶏は素晴らしい!と胸を張って言える日を信じて。他には替えられない健康で豊かな生活が待っていると信じやみません。
ひとまず、やってみます。
当ブログ記事:
逗子から秋谷へ 〜さらに郊外へ歩を進めた理由とその経緯を語る〜
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