2020年師走も中旬。本年9月から開始したDIYリフォームに一部区切りが付いたので“総集編”と題してまとめ記事にしてみました。
今回取り上げる場所は、リビングです。最終的にはLDK、合わせて約22畳全体をリフォームするのですが、その“L”に当たる部分。
そもそも、DIYリフォームを前提に手に入れた中古物件。とは言え、試しに一度、不動産会社の紹介でリフォーム会社に見積もりを頼みました。
まず驚いたのが、その金額です(想像の2〜3倍はありました!)。相場も何も分からず思い描いていた理想のイメージでしたが、自分たちの望むリフォームが間違いなく大規模なものであることをその時思い知らされました。
天井を抜いて、フローリングを替えて、水回りにも手を加えたいっていうのですから、当然と言えば当然なのですが。費用面をかなり甘く考えていました。
どうにか予算内で希望通りのリフォームを成し遂げたい!お金の面でも極力安く済ませられるのがDIYの長所ですから、これはもうやるっきゃありません。
ちなみに、我々は日曜大工程度の経験はあれど、インパクトドライバーすら持っていなかったような素人です。夫婦共々割りかし器用な方だという自負はありますが、あくまで自称です。まあ、失敗しても誰に迷惑をかけるわけでもありませんからねってことで。
それと、DIYリフォームと銘打ってはいますが、全ての工程を自分たちで行うわけではありません。さすがに素人仕事で不安な所は、大工さんの力を借りています。自分たちのやり方に付き合ってくれる大工さんを見つけることができたのは、幸運でした。
ですので、正確には“なるたけ”DIYってことなので、その辺りは悪しからずご了承下さい。
リフォーム前の状態(ビフォー)
住み始めた時のリビングは、元々和室だった2部屋を洋室1間に改築してありました。壁はクロスが貼ってあり、一部は昔の砂壁が剥き出しでした。床は合板のフローリングです。
こちらがリフォーム前のリビングです。前の住人が室内犬を何匹か飼っていたようで、壁が所々クッション板で保護されています。それでも、ペットによる傷や汚れが結構気になる状態でした。
反対側はこんな感じです。リビングはの広さは、床の間部分を入れて15畳程度です(左方に隠れているダイニングキッチン部分もフローリング交換するので、厳密に作業量はもっとあります)。
今回行うリビングのリフォーム内容は、主に以下の3点です。
・天井を解体し、吹き抜けにする
・合板フローリングを杉板へ交換する
・クロス壁を漆喰壁へ変更する
そのために実施した作業は、工程順に以下の通りでした。
1. 天井を解体する
2. 屋根裏と壁に断熱材を詰める
3. 杉板を塗装して屋根裏に貼り付ける
4. 漆喰壁塗装の下準備
5. 古いフローリングを解体する
6. 新しいフローリングを張る
7. フローリングを塗装する
8. 壁の漆喰塗装
9. シーリングファンの設置
番外編 : 地盤沈下の応急処置
なお、補足となりますが、今回のリフォームは“住みながら”のリフォームです。通常、大規模なリフォームは完成してから引越しを行いますが、私ちはすでに逗子のアパートを引き払い、もうこの家に住み始めています。
リフォームが終わるまでは取り出す日用品を最小限に留め、使わなくても済む洋室を倉庫代わりに家具や荷物一式を詰め込みました。これで、数ヶ月分の家賃をリフォーム費用に回すことができました。
寝食や日常生活に関わるすべては、和室で済ませました。8畳あるので、妻と2人で生活するには十分でした。
1. 天井を解体する
最初の工程は、天井の解体です。リフォーム内容に天井の解体が入っているなら、天井部分から開始するのが合理的な判断でしょう。
解体作業自体は、大工さんと妻と4人がかりで1時間ちょっとで終わりました。大量の塵が降ってくることもなく、あっさりと終了したことに驚きました。
期待通り、立派な梁が顔を出してくれたことに大満足。
がれきや廃材は、自分たちで近くのゴミ処理施設へ持ち込みました。
この方が、業者へ依頼するより遥かに安価に済ませられます。往復しなきゃならない時もあるので、大変と言えば大変ですけどね。
なお、薪ストーブを設置する予定なので、薪に使えそうな木材は取り除いて保管しています。
当ブログ記事:
自分でリフォーム大作戦、天井を抜いてみた(9月9日)
2. 屋根裏と壁に断熱材を詰める
天井の解体が終わったら、屋根裏へ断熱材を施工します。断熱効果を働かせていた屋根裏空間を壊してしまったので、断熱材は必須です。
垂木の幅に合うグラスウール製の断熱材をタッカーで打ち付けていきます。
慣れない高所作業に加えて、何と言っても屋根裏の暑いこと!天井裏の空間って大事なんだなと身をもって知りました。
で、このタイミングで地元の電気屋さんを呼びました。
天井裏で剥き出しになった電気配線の整理、新設する照明の設置などをしてもらいました。この作業は、有資格者しか行えません。
屋根裏の作業が終わったら、今度は壁になる部分にも施工していきます。
壁の下地は大工さんにやってもらいました。天井裏や壁に複雑な形があると、それに合わせて断熱材を加工しなければならず、やや神経を使いました。
暖気や寒気を漏らしたくないので、どうしてもここはサボれない工程です。
当ブログ記事:
・自分でリフォーム大作戦、屋根裏に断熱材を施工する(9月11日)
・自分でリフォーム大作戦、天井裏の断熱材施工が完了(9月20日)
3. 杉板を塗装して屋根裏に貼り付ける
断熱材を詰め終えたら、屋根裏に板を打ち付け蓋をします。
使用する杉板は大工さんに手配してもらい、塗装を自分たちで行いました。
色々検討した結果、天然素材の柿渋で杉板を塗ることにしました。
防虫・消臭効果に優れるうえ、時間が経つと色味の変化が楽しめるとのこと。
板毎に塗り具合を変えて濃淡が出るように、計45枚の杉板を塗装しました。
板が乾燥したら、コンプレッサーで屋根裏に貼り付けていきます。
梁に当たる部分を掻いたり、角度を変えて切断したり、難しい加工は大工さんにやってもらいました。
作業を思い返してみても、これは素人ではできなかったと思います。
同じような色が並ばないように、板を選びながら貼っていきました。
増築部分に重なって屋根の形が不規則になる部分の板の並びが気に入っています。
床に寝転んで、天井の具合をずっと眺めていられるほどです。
当ブログ記事:
・自分でリフォーム大作戦、天井に張る杉板を柿渋で染めてみた(9月19日)
・自分でリフォーム大作戦、天井裏へ柿渋で染めた杉板を貼り付ける①(9月25日)
・自分でリフォーム大作戦、天井裏へ柿渋で染めた杉板を貼り付ける②(9月28日)
天井裏を埋める壁は完全に大工さん任せです。漆喰壁にしたいので、石膏ボードを張り付けてもらいました。
すべて違う形に切断・加工しなければならず、かなり大変な作業だったようです。
参加できない作業がある時は、材料のリサーチだったり資材を調達したりする時間に当てました。実は、この見えない時間が実際の作業以上に大変なのであります、マジで。
当ブログ記事:
・絶景露天風呂を求めて「横須賀温泉 湯楽の里」へ、日々の疲れを癒す極楽(10月4日)
4. 漆喰壁塗装の下準備
屋根裏を解体して吹き抜け部分が埋まったら、フローリングより先に壁の作業に取り掛かりました。とは言っても、漆喰壁にするための下準備までです。漆喰はまだ塗りません。
漆喰塗装に必要な道具・材料をリサーチして取り揃えました。
どの壁材にはどのシーラーが向いているとか、どれくらいの量が必要か(重ね塗りするため)など、作業前の下調べが肝になってきます。
石膏ボードと砂壁の凹凸をパテで埋め、壁を平らにします。その後、アク止め用にシーラーを重ね塗りしました。
ここら辺の作業は、正直もっとも面白くない工程です。特に、マスキングテープを貼る作業は、緻密で時間がかかる割りに、地味で成果が見えにくいので辛かったです。 ②へつづく
当ブログ記事:
・自分でリフォーム大作戦、漆喰壁の下準備 -パテ埋め編(10月5日)
・自分でリフォーム大作戦、漆喰壁の下準備 -クロス剥がし&シーリング他編(10月10日)