逗子にある有名な遺構に名越切通があります。
鎌倉七口の一つで、古くは鎌倉と三浦半島を結ぶ交通の要衝とされていました。
実はその辺りには、興味深い歴史的遺物が集中しています。
先日ご紹介したまんだら堂やぐら群もその一つなのですが、今回ご紹介するのはまた別のお話。
その名も、お猿畠の大切岸(おおきりぎし)と言います。
名称が混乱を呼ぶでしょうが、要は昔の石切り場です。
崖の形状を見る限り、これが石切りの跡だとはにわかに信じがたいです。
ただし、こうした奇形な断崖が数百メートルも続いているのですから、見応えは十分です。
以前は名越切通と一体のものとして築かれた、対三浦一族の防衛遺構と見なされてきました。
池子の石切り場のような形状だと判断がつきやすいのでしょうが、近年の研究によると鎌倉期の石切り場の跡というのが妥当な見方のようです。
この辺りを訪れる際は、名越切通しとまんだら堂やぐら群と合わせてご覧になることをオススメします。
・アクセス方法
JR 逗子駅、京急新逗子駅からバス
○小坪階段口へ 亀が岡団地循環 約12分「緑ヶ丘入口」下車/徒歩約8分
○亀が岡団地口へ 亀が岡団地循環 約18分「亀が岡団地北」下車/徒歩約5分
JR 鎌倉駅からバス
○小坪階段口へ 緑ヶ丘入口行き 約10分 「緑ヶ丘入口」下車/徒歩約5分
※ 時間はおおよその目安です。